HALL OF FAME ・ COMMERCIAL WORK
鬼華憮散
モチ
No.018 ・ 商業作品殿堂
殿堂値
93.59
順位
第18位
評価数
7,821
4★以上
6,907
合算★
4.51
発売
2014年
キルタイムコミュニケーション ・ 二次元ドリームコミックス
認定証 No. 0186
APPRECIATION ── EHOF編
柔らかさは、線を減らすことでも、描き込むことでも表せる。『鬼華憮散』は後者の道を人外の少女たちで示した作品集として殿堂に立つ。
鬼、獣、妖狐、エルフ。人ならぬ娘たちが11編にわたって捕らえられ、嬲られ、堕とされる。舞台は和の因習の村から戦場へ、奴隷市場から世紀末の荒野へと編ごとに飛ぶが、構図はどこでも同じで、上位のはずの存在が下位の者に組み伏せられる。表題の字面が無残を呼ぶことに、読者はすぐ気づく。
モチの絵は密度で成立している。陰影を惜しまず入れ、髪も汗も体液も描き込む。そのうえで少女の肌だけが柔らかく見えるのは、男たちの手が節くれ立って描かれているからだと、複数の評者が同じ場所を指している。版元がこの作家に与えた「柔肌マイスター」という惹句は、宣伝を離れて評として通用している。苛烈な筋の合間に、書き文字の造語で笑わせる呼吸もあり、読み心地は見た目ほど暗くない。
初出には幅がある。2007年に描かれた編も混じり、1冊のうちで絵柄が変わっていく過程が読める。作家の来歴そのものが編集された本である。
2022年、表紙の鬼娘はフィギュアとして立体化された。殿堂の商業作品では第18位にある。
数値はDLsite(商業)およびFANZAブックスの公開データの自動集計であり、人手による変更はない。 殿堂値・順位の算出は選出基準に全文を公開している。 顕彰文はEHOF編によるもので、作品の権利者・販売元とは関係がない。