Knospenmadchen
茜新社 ・ AOHA COMICS
認定証 No. 0450
初めての作品集で、作家の到達点が先に置かれてしまうことがある。『Knospenmadchen』はその一冊として殿堂に立つ。
思春期の少女を描く成人向けの作品集で、半分を占めるのは前・中・後の3編からなる連作『Adagio』である。学校を舞台に、「翼が折れたプリマ」と紹介される転校生の少女と、性悪な養護教諭の関係を描く。3編を通じて物語は幾度も向きを変え、終盤のバレエの場面へと収束する。短い連作で起伏の多い筋を運び切った構成を、評者たちは挙げる。
まめおじたんの線は細く、画面は白い。透明感という語が、独立した複数の読者から出る。白い画面は軽さと紙一重だが、本作では一コマごとの描き込みがそれを支え、圧倒的な描写力という評が重なる。その筆致が最もよく生きるのが、終盤のバレエの場面である。踊る姿の美しさに心を動かされたと書く読者は少なくない。
掲載は茜新社の『COMIC高』と、その後継誌『COMIC アオハ』。前者の休刊から後者の創刊へ誌面が移る時期にまとめられた、初の作品集である。『Adagio』のほかに短編3編を収める。翌2020年からはゲーム原作のコミカライズを手がけ、その連載は集英社の『ウルトラジャンプ』にも載り、繁体中文の公式版まで出た。そこで作家の絵を知り、本作へさかのぼった読者もいる。
殿堂の商業作品で第9位にある。英語圏の作品データベースには項目だけが立ち、公式の英語版はまだない。
数値はDLsite(商業)およびFANZAブックスの公開データの自動集計であり、人手による変更はない。 殿堂値・順位の算出は選出基準に全文を公開している。 顕彰文はEHOF編によるもので、作品の権利者・販売元とは関係がない。