辰巳出版 ・ 富士美コミックス ・ シリーズ「サンキューベリービッチ【単行本】」
認定証 No. 0205
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最初の一冊で立場を決めてしまう作家がいる。たまごろーは『サンキューベリービッチ』で、女の側が楽しんでいる場面だけを描くと決めた。
12の短編が並ぶ。放課後の教室、夏の浜辺、体育倉庫、家庭教師先。相手は年上の男であることが多いが、話を動かすのはいつも女生徒の側で、誘い、選び、満足して帰っていく。暗い結末は一つも無い。ギャグで落ちる一編まで混ざっている。
この本の手ざわりは肉の柔らかさにある。押せば沈む胸、太腿から尻へ回る量感、汗を含んだ肌。版元は惹句でそれを熟しはじめの果肉に喩えたが、読者はもっと素朴に、柔らかい、とだけ書く。画面の主役は最後まで感じている女の子の側にあり、男は場面を進める役に徹する。大勢を相手にする場面ですら被害の気配が立たないのは、この配分のためである。
誌面に読切を重ねた1年半ぶんを束ねた、初の単行本である。以後も版元を変えず、同じ誌面で本を重ねていく。始まりの一冊にして、この作家の輪郭はもう出来上がっている。
英語圏の作品データベースには、独立に二つの項目が立っている。殿堂の商業作品では第12位にある。
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3 WORKS数値はDLsite(商業)およびFANZAブックスの公開データの自動集計であり、人手による変更はない。 殿堂値・順位の算出は選出基準に全文を公開している。 顕彰文はEHOF編によるもので、作品の権利者・販売元とは関係がない。