キルタイムコミュニケーション ・ アンリアルコミックス
認定証 No. 0457
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過激さで知られた描き手が、明るい喜劇の枠組みで間口を広げた。『異世界娼館』は、しいなかずきの転回を記す1冊、4巻のシリーズの起点として殿堂に立つ。
神によって性の技巧が忘れられた異世界に転生した青年ミズキが、「娼館師」のスキルを買われて人外の娘たちの娼館に迎えられ、前世の知識で店を盛り立てる。異世界転生と娼館経営を組み合わせた喜劇調の成人向け連作で、退魔師の家を舞台にした3話の別作品を併録する。
舞台は娼館だが暗さは無く、合意の関係を中心に明るく進む。牛娘、虎娘、館長ディエナ、のちに加わるダークエルフと、種族ごとに性格づけが立ち、表情の鮮やかな画の確かさも繰り返し挙がる。
作家は人体改造を含む過激な表現で知られてきたが、本作ではそれが抑えられ、異世界と獣人の枠組みで入りやすくなったという評が三方からそろう。2019年は異世界転生ものの流行の只中で、読者は本作を成人向けのなろう系とも呼んだ。流行の型を借りて、作家の持ち味を広い読者へ届けた1冊と読むこともできる。
初の単行本から14年後の9冊目で、2024年の第4巻まで評価を落とさずに続いた。販売の門から入場し、商業の殿堂で第149位にある。
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